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囲碁

  • ルールはシンプルだけど、そんなに簡単ではない
  • でも最初に覚えることは多くなく、やりながら覚えていくゲーム
  • 考える力だけでなく、感性も重要
  • サークルなど自分が所属するコミュニティを見つけられると楽しい

囲碁ってどんなゲーム?

将棋やチェスと同じく二人で遊ぶ対戦ゲームです。

一局打つのに1時間以上かかるのが普通です。 ちゃんとした対局の時は時間制限をつけることが多いですが、時間制限なしだと一局2時間以上かかることも普通にあります。

ただし、普通の碁盤より小さい碁盤を使って対局することもできて、その場合は30分とか、もっと短い時間でも対局を楽しめます。

正式な囲碁の対局では19×19サイズの19路盤を使うのですが、13路盤、9路盤もよく使われています。

小さいサイズの碁盤は、もともとはルールを覚えるための入門用として使われていたのですが、最近では対局時間が短くて済むのでサクッと一局、という目的で使われることも多いです。 9路盤だと早ければ1ゲーム5分くらいで終わります。

ゲームの内容としては、簡単に言えば陣取りゲームです。

順番に石を置いていって、自分の石で囲った升目(正確には線と線が交わるところを数えます)が多い方が勝ち、というシンプルなゲームです。

ルールはシンプルなのですが、一局の中で戦いやいろいろな駆け引きが発生し、非常に奥が深いゲームになっています。

どんな人がやってるの?

囲碁というと「おじいちゃんの趣味」といった印象があると思いますが、それは間違っていません。

最近の統計では囲碁人口約180万人のうち、約半数が70代以上とのこと。将棋と比べても圧倒的に高齢化が進んでいます。

プレイヤーがおじいちゃんばっかりでもそれ自体は囲碁の優れたゲーム性に水を差すものではないのですが、対人ゲームである以上、打つ相手が必要で、同年代の仲間が欲しいですよね。

それにはサークルなどのコミュニティに所属するのが一番だと思います。

学生さんならサークルや部活がいいでしょうし、初心者歓迎の社会人サークル、囲碁サロン内でのサークル活動などもあります。

ただし、活発なコミュニティが存在するのは東京など大都市に限られるかもしれません(東京のおすすめサークルや囲碁サロンについては後述します)。

何せ競技人口自体が激減していますから、囲碁サロンなども人口が少ない地方では経営が苦しいようです。

ちなみに、ご老人ばっかりなのはアマチュアの話で、プロの世界ではむしろ10代20代が大活躍しています。30代だともうベテランといった風情です。

一方で40代、50代のベテラン棋士も頑張っておられますので、自分の年齢に近い「推し」棋士を探してみるのもいいかもしれません。

将棋と違って男性棋士と渡り合う(というより凌駕する)女性の若手棋士がたくさん出てきているのも注目ポイントです。

囲碁って難しい?

ルール自体はとってもシンプルです。だけど必ずしも「簡単」というわけではありません。

囲碁を普及させようと頑張っている人たちはルールがシンプルなことをもって「簡単だよ!」とよく言うのですが、初心者の目線から見ると正直それなりに難しいです。

シンプルとイージーは違うんですよね。

例えば、初心者同士でルールブック的なものを見ながら対局してみると、十中八九、どうなったらゲームが終わるのかすらわかりません!

一局が終わったかどうかの判定が難しいんです。

なので、最初はルールを知っている人に教わるのが一番確実です。

何度か実際にやっているとゲームの終わり方は自然にわかってきますが、入門レベルを卒業しても、難しいところはしばらく残り続けます。

具体的には「石の生き死に」というのが終局や勝ち負けの判定で重要なのですが、これが結構強くなった後でもなかなか難しいのです。

勝ち負けが絡むとトラブルになることもあるようなので、審判をしてもらえるような人が近くにいるところで打つと安心ですね。

とはいえ、時間をかけて少しずつ進めていけば、誰でも覚えられますので安心してください。

すべてを完全に理解しなければ対局できないというわけではなく、むしろ実践を通していろいろ覚えていく、という感じです。

そういう意味では最初に覚えることはほとんどありません。駒の動きを全部覚えないとゲームにならない将棋などと比べても、入り口の敷居は低く、最初から楽しいと感じられるゲームだと思います。

こういうゲームは、ルールを覚えたら次は「強くなりたい」と思うようになってきます。

囲碁は頭脳ゲームなので、一般的に「頭がいい」と言われる人のほうが強くなりやすいのは正直あると思います。

が、囲碁の場合、局所的な読みだけでなく全体を把握する能力が重要で、感覚的なものも要求されます。

囲碁は盤面が広いので完全に論理的に着手を決めるということが難しく、「だいたいこのへんかな」みたいな感覚が結構モノをいうのです。

というわけで、頭の回転が速い人だけでなく、芸術的な感性が鋭い人も強くなりやすいかもしれません。

お金はかかる?

初期費用はほぼゼロです。 碁盤と碁石はあった方がいいし、お金をかけようと思えばいくらでもかけられますが、最初はiPadやスマートフォンの無料アプリなどでも十分です。

碁石を買うなら一番安いのはプラスチック製ですが、これはあまりお勧めしません。 軽いので風やテーブルへのちょっとした衝撃で石が吹き飛んでしまい、元に戻せなくなるという事故がよく起きます...

そのほかの費用としては、囲碁サロン(碁会所)に行くときに席料が都度かかるくらいです。 1,000円から1,500円くらいで1日遊べますからかなりリーズナブルと言えると思います。

本格的に学びたい人は囲碁教室やプロの指導碁でレッスンを受けることもできます。 囲碁教室は1回あたり2,000円〜4,000円程度で、月謝制なら1万円前後という設定が多いようです。 どこかの囲碁サロンを借りて開催しているという形式が多いので、教室だけでなく囲碁サロンとのつながりができることも多いです。

プロの指導碁だと1局3,000円〜5,000円程度が相場のようですが、どちらかというと有段者向けなので、初心者のうちはたぶんありがたみが少ないと思います。

どうやって始める?

一番いいのはコミュニティに所属して、すでに打てる人に教えてもらうことだと思います。

具体的にはサークル、囲碁教室、囲碁サロン、などです。

初心者同士で一緒に始めよう、というのもいいのですが、前述のように終局の判定が難しいので、結局よくわからない、ということになりがちです。 やっぱり教えてくれる人がいた方がいいと思います。

ただ、今はアプリを使うことでこの辺の難しさはある程度緩和できます。 コンピュータの囲碁は「両者がパスしたら終局」というわかりやすい終わりかたですし、勝ち負けも自動的に判定してくれます。

地方などで近くにいい場所がなければアプリで独学というのもアリかもしれません。 ルールを覚えたらネットで対局することもできますしね。

本で学ぶのもいい方法です。 私も最初は本でなんとなくの感じをつかみました。

どこかで教えてもらうにしても少しは予習しておきたいという人もいらっしゃるでしょうし、そういう人は何か入門書を一冊読んでから行くとちょっとだけスタートダッシュできます。

東京のおすすめ囲碁サロン/コミュニティ

囲碁ファースト飯田橋

http://iidabashiigo.ikidane.com/

飯田橋駅から5分くらいのところにある囲碁サロンです。

以前は渋谷で「囲碁サロン渋谷」として営業していました。渋谷時代のお店とマスターの牛山さん(をモデルとしたキャラクター)は『ヒカルの碁』にも登場しています。

碁会所って初めて入るのはとても勇気がいると思うのですが、店長の吹上さんはとても気さくで初心者の指導も上手なので、これから囲碁を覚えたいという人には特におすすめします。

大体いつもお店にいらっしゃいますが、たまにお店にいなかったり時間が取れなかったりということもあるかもしれないので、本当にルールも知らない初心者の場合は事前に予約というか問い合わせをして行くといいと思います。

囲碁アミーゴ

http://www.igoamigo.com

『ヒカルの碁』監修のプロ棋士、吉原 由香里さんが発起人となって発足した囲碁普及プロジェクトです。

完全初心者から有段を目指す人までを対象にしたワークショップを月に1回くらいの頻度で開催しています。

20〜30代くらいの人が中心で雰囲気もいいのでおすすめです。

コロナでしばらくお休みしていたようですが、最近(2022年7月から)再開されたみたいです。